EDの初期症状を見逃すな!簡単セルフチェックでEDの前兆を早期発見する方法

EDの初期症状を見逃すな!簡単セルフチェックでEDの前兆を早期発見する方法

もしかして自分はED(勃起不全・勃起障害)なのでは?と不安に感じる人に向けて、EDの具体的な初期症状や判断基準となるセルフチェックの方法について解説します。

  • 昔と硬さが違う気がする
  • 最後までコンディションをキープできないことがあった
  • 性交渉に満足できていない
  • 最近性交渉に対してプレッシャーを感じてしまう

上記のように、自身の勃起のコンディションに何らかの不安を感じている場合はEDの兆候があります。
EDの症状とは勃起できない状態だけを指すのではなく、性交渉に満足できない場合やプレッシャーやストレスを感じる場合など、メンタル面の症状も含まれます。

自分はEDなのか確かめたい人、ED治療を受けるべきか判断したい人は、この記事を確認してください。

EDかも?と思ったときに大切なポイント

EDは恥ずべきことではなく、多くの男性が経験する健康問題の一つです。
自己否定や隠そうとする気持ちがストレスとなり、症状を悪化させることもあります。
オープンな姿勢で向き合い、必要に応じて専門家の助けを求めることが、問題解決への近道となります。

EDの初期症状とは?男性が知っておくべき前兆サイン

ED(勃起障害)の定義とは、性交渉の時に十分な勃起が得られない、あるいは十分な勃起状態を維持できなくなることです。

具体的なEDの初期症状・兆候は以下が挙げられます。

EDの初期症状

  • 性的な刺激を受けて興奮しても勃起するまでに時間がかかる・勃起しない
  • 性交時に勃起した状態をキープできない
  • 勃起しても硬さが不十分
  • 朝立ちの回数が減った

「勃起状態になるまで時間がかかる」「維持できない」「硬さが足りない」「勃起しないときもある」という症状がある場合はEDの可能性があります。
なお、EDは勃起できない状態だけを指すわけではなく、性行為による満足感を得られないといった場合もEDの前兆です。

これらの症状は突然現れるわけではなく、徐々に頻度や程度が増していくのが特徴になります。
EDは早期発見が治療のカギとなるため、これらの変化に敏感になることが大切です。
EDの初期症状として、具体的に以下のような兆候がないか確認してください。

EDの初期症状で注意が必要な状態
チェック項目健康な状態注意が必要な状態
朝立ちの頻度週に3~5回週に1回以下
勃起の硬さ挿入に十分な硬さ挿入困難または維持できない
勃起持続時間性行為を完了できる途中で萎えてしまう
勃起までの時間刺激後すぐに反応反応が遅い、強い刺激が必要
性的欲求通常通り明らかな減少

具体的にEDの初期症状や原因について解説します。

朝立ちしにくくなった

通常は副交感神経が興奮することで夜間に勃起(NPT)を繰り返します。
EDを発症するとホルモンや血流の影響から、朝立ちしなくなったり回数が減ったりします。
朝立ちするかどうかは、勃起機能が正常かどうかの判断基準となり、健康な状態であれば週に3〜5回程度の朝立ちがありますが、これが週に1回以下に減少している場合はEDの可能性があるため注意が必要です。

性交時に勃起状態をキープできない(中折れ)

勃起はする場合でも、性行為の途中で勃起状態が続かずに萎えてしまう場合はEDの可能性があります。
性行為の序盤は硬くなっても途中で柔らかくなってしまう、硬さをキープできずに中折れを何度もしてしまうといった場合は注意が必要です。

勃起しても硬さが足りない

性交時に挿入できていても、硬さが足りない場合はEDの可能性があります。
勃起の硬さを客観的に評価するための「勃起硬度スケール(EHS)」を使うと、自分の状態をより正確に把握できます。

グレード 症状 具体的な硬さ 診断
グレード0 陰茎が大きくならない EDの可能性大
グレード1 陰茎のサイズは大きくなるが硬くない こんにゃく EDの可能性大
グレード2 陰茎は硬いが挿入には十分ではない みかん 中程度のEDの可能性あり
グレード3 挿入可能だが完全に硬くはない グレープフルーツ 軽度のEDの可能性あり
グレード4 完全に硬い状態をキープできる りんご

健康な勃起であればグレード3~4が望ましいです。
グレード0~2はEDの可能性が高く、グレード3でも性行為に支障がある場合はEDの初期症状と言えます。

このような変化は徐々に進行するため気づきにくいこともありますが、パートナーとの性生活に支障が出始めた際には注意が必要です。パートナーからの指摘がEDに気づくきっかけになることも多いので、オープンなコミュニケーションを心がけましょう。

性行為の自信がない

性行為のときに中折れしたり、勃起できなかったりする状態を繰り返すと、性行為をすること自体に不安やプレッシャーを感じてしまいます。
その結果、パートナーが満足できていないのではないかという思考から性行為を楽しめなくなります。
性行為に対する意欲や自信を喪失しているなどメンタル面で不安を感じている場合はEDの初期症状の可能性があり、放っておくとさらにEDの症状が悪化するリスクがあります。

性欲が減退している

加齢や過度なストレスが加わると、勃起するために必要な男性ホルモンの分泌を妨げます。
昔よりも性的興奮を感じにくくなり、性行為をしたいと思わなくなった場合はEDの可能性が高いです。
逆に、気持ちはあるのに体がついてこない場合もEDの可能性があります。

自分でできるEDセルフチェック方法

EDの初期症状セルフチェック方法

EDの初期症状に早く気づくためには、定期的なセルフチェックが効果的です。自分の体の変化に敏感になることで、早期発見・早期対応が可能になります。

最も信頼性の高いセルフチェック方法として、国際的に使用されている「国際勃起機能スコア(IIEF-5)」があります。この5つの質問に答えるだけで、EDの可能性を客観的に評価できます。

EDセルフチェックのIIEF-5質問票

以下の質問に0〜5点で回答し、合計点数で自分の状態を評価しましょう。

質問 回答 スコア
【勃起を維持する自信】
過去6ヶ月間、性行為で勃起を維持する自信はどの程度ありましたか?
性行為なし 0点
非常に低い 1点
低い 2点
普通 3点
高い 4点
非常に高い 5点
【勃起の硬さ】
性的刺激を受けたとき、挿入に十分な硬さの勃起はどのくらいの頻度で得られましたか?
性的活動なし 0点
ほとんどない 1点
たまに 2点
時々 3点
たいてい 4点
いつも 5点
【挿入の成功率】
性行為で性器を挿入しようとするとき、どのくらいの頻度で挿入できましたか?
性行為を試みず 0点
ほとんどない 1点
たまに 2点
時々 3点
たいてい 4点
いつも 5点
【勃起の維持】
性行為中、射精までどのくらいの頻度で勃起を維持できましたか?
性行為を試みず 0点
ほとんどない 1点
たまに 2点
時々 3点
たいてい 4点
いつも 5点
【性行為の満足度】
性行為をしようとしたとき、どのくらいの頻度で満足できましたか?
性行為を試みず 0点
ほとんどない 1点
たまに 2点
時々 3点
たいてい 4点
いつも 5点
判定基準:
  • 22〜25点:正常
  • 17〜21点:軽度ED
  • 12〜16点:軽度から中等度ED
  • 8〜11点:中等度ED
  • 5〜7点:重度ED

このIIEF-5スコアを定期的にチェックすることで、EDの初期症状や進行状況を客観的に把握できます。特に40代以降は、年に1回程度の確認をおすすめします。

重度・中程度という結果が出た人はEDの可能性が高いため、医療機関の受診がおすすめです。
軽度の場合もEDの前兆が見られているため、生活習慣など自身でできる対策を取るか、医療機関の受診を検討してください。

EDの初期症状が現れる主な原因

EDの初期症状が現れる原因

EDの初期症状には様々な原因があります。大きく分けると身体的要因と心因的要因があり、多くの場合はこれらが複合的に影響しています。
原因を正しく理解することで、効果的な対処法を見つけることが可能です。

【年代別】EDの初期症状が現れる要因

EDの初期症状が現れる要因は、年代によって傾向が異なります。
自身の年代に合ったEDの傾向を知ることで、より適切な対応を取ることができます。

  • 20~30代・・・心因的要因が原因となることが多い
  • 40~50代・・・生活習慣が原因となることが多い
  • 60代以上・・・加齢に伴う勃起不全や性欲減少

体の変化や病気が原因となる身体的要因のEDと、メンタル面が原因となる心理的要因のED、その他薬剤性・生活習慣が要因のEDの詳しい原因や傾向を解説します。

身体的(器質的)要因のED

以下のような体の変化や病気がある場合は、身体的要因によってEDの初期症状が現れている可能性が高いです。

  • 加齢 血管や神経の老化
  • 生活習慣病 糖尿病・高血圧・高脂血症
  • 動脈硬化
  • 神経障害(頚椎ヘルニア・脳卒中など)
  • 前立腺の手術
  • 睡眠時無呼吸症候群

身体的(器質的)要因のEDは40代以降に現れる場合が多いです。
朝立ちしなくなった、性欲も減退しているといった初期症状が現れた場合は身体的要因のEDの可能性が高いです。

心因的要因のED

以下のようにメンタル面での不安などがある場合は、心因的要因によってEDの初期症状が現れている可能性が高いです。

  • ストレスやプレッシャー
  • 性交渉のトラウマや失敗体験
  • パートナーとの関係性の問題
  • うつ病など精神的疾患

心因的要因のEDは20代の若い年代でもなりやすいです。
朝立ちはするのにパートナーとの性交渉時には勃起しにくい、相手によって勃起状態のコンディションが左右される、仕事が忙しい時期に勃起の質が低下するといった初期症状が現れている人は心因的要因のEDの場合が多いです。

薬剤性・生活習慣が要因のED

服用している薬の副作用や、喫煙や飲酒、食生活など日々の生活習慣によっても、EDを発症することがあります。

  • 抗うつ薬・降圧剤・睡眠薬・AGA治療薬などの副作用
  • 喫煙・過度の飲酒・肥満・運動不足
  • 睡眠不足・不健康な食生活
原因を明確にするとED改善の近道になる

EDの症状が悪化する前の初期の段階で改善するためには、まずは自身のEDが何によって引き起こされているかの判断が大切になります。
その判断結果によって、より効率的にEDの改善に繋がる対策や治療が行えるためです。

まずは最近メンタル面でストレスや不安に感じることはないかを思い返し、ない場合は持病や生活習慣など身体的な要因を疑うといった順番でEDを発症した見つけていくと明確化しやすいです。

EDの初期症状が現れたときに自身で行うべき改善方法や対策

EDの初期症状への対処法

EDの治療法は身体的(器質的)なものか、メンタル的(心因的)なものかによっても変わり、原因に応じた対策や治療が必要になります。
一般的には内服薬の服用が多いですが、症状が軽度の場合は初期症状が現れ始めた段階で対策を取ることで改善することもあります。

原因別の対処法

  • 身体的(器質的)要因・・・疾患の治療、生活習慣の改善
  • 心因性要因・・・ストレス対策や心理的サポート
  • 薬剤性・生活習慣が要因・・・原因となる薬の見直し、生活習慣の改善

生活習慣の見直し(全ての人に共通)

複数の要因が重なっている場合は、まずは総合的な生活習慣の改善が効果的です。

食生活

バランスの良い食事は血流やホルモンに大きく影響し、糖尿病や高血圧など生活習慣病の予防にも繋がります。
脂っこい食べ物や偏った食生活を見直し、以下の食べ物を積極的に摂るようにすると、EDの改善に繋がります。

栄養素効果食品例
亜鉛テストステロン産生サポート牡蠣、牛肉、ナッツ類
オメガ3脂肪酸血管健康維持、炎症抑制青魚、亜麻仁油、チアシード
リコピン血管健康促進トマト、スイカ、グレープフルーツ
フラボノイド血管拡張、血流改善ベリー類、柑橘類、ダークチョコレート
ビタミンDテストステロンレベル維持日光浴、卵黄、強化乳製品
適度な運動

運動は血行改善や男性ホルモンの分泌に大きく影響するため、勃起機能改善に繋がります。
EDの症状改善に効果的な以下の運動を、日常的に取り入れるようにしましょう。

EDに効果的な運動の種類 内容・時間の目安 目的
有酸素運動 ウォーキングやサイクリングを30分程度×週に3~5回 血流改善
骨盤底筋トレーニング(ケーゲル体操) 排尿を途中で止めるような感覚の筋肉を意識的に収縮させる運動を10回×1日3セット 勃起の維持
筋力トレーニング スクワット・デッドリフト・ベンチプレスを30~60分×週2~3回 テストステロンの分泌を促進し、性欲や勃起機能の改善
節酒

アルコールの過剰摂取は睾丸や肝臓へのダメージ、男性ホルモンの減少、脳や血流など勃起をサポートする働きに悪影響をもたらします。
一時的にはリラックス効果があり、性的興奮につながることもあるが、過度な飲酒を習慣化している場合はEDの原因となるのです。

アルコールは適量(日本酒なら1合程度)にとどめましょう。

睡眠
 

質の良い睡眠はテストステロン分泌を促し、勃起機能の維持に役立ちます。
睡眠中にテストステロンが多く分泌されるため、7~8時間の十分な睡眠を確保し、規則正しい睡眠習慣を身につけましょう。

体重管理

肥満はEDのリスク因子であるため、BMIが正常範囲内(18.5~24.9)になるよう、適切な体重管理を行いましょう。
過剰な体重は血管系の問題やホルモンバランスの乱れを引き起こし、勃起機能に悪影響を与えます。

メンタル面のケア(心因的要因の場合)

心因的要因によってEDの初期症状が現れている場合、メンタル面のケアを行うことで改善に繋がります。

性交渉に対する過度なプレッシャーを感じすぎず、「また上手くいかなないのではないか」と思わないことが大切です。
また、パートナーとオープンに対話することで緊張や不安が軽減し、EDの改善に繋がる場合もあります。

仕事や人間関係など強いストレスや慢性的な疲労によってEDの初期症状が現れ始めた場合は、それらの原因を取り除き、瞑想やヨガなどリラックスできる行為を日常的に取り入れることが大切です。

すぐに改善したい場合は医療機関を受診

EDの初期症状が現れて3ヶ月以上続く場合や、生活習慣の改善など自身で対策を行っても変化が見られない場合は、専門のクリニックでED治療薬の処方を受けることをおすすめします。

EDの治療薬を性交渉前に服用することで勃起状態を補助するもので、EDが初期症状の段階でも服用可能です。
身体的要因だけではなく、プレッシャーや不安など心因的要因でEDの初期症状が現れた場合でも治療薬を服用して成功体験を得ることで、EDの根本的な改善に繋がることがあります。

国内で承認されているED治療薬は以下の3種類があり、それぞれ特徴や持続時間が異なります。

ED治療薬の種類 特徴 作用時間
バイアグラ
(シルデナフィル)
知名度が高い 4~5時間
レビトラ
(バルデナフィル)
食事の影響が少なく即効性が高い 10mg:4~5時間
20mg:7~8時間
シアリス
(タダラフィル)
持続時間が最大36時間と長く、自然なタイミングで性交渉に望める 10mg:20~24時間

EDの初期症状が現れて自身で対策を取っても改善しない場合は、重症化する前に早めの段階でクリニックの受診に切り替えることをおすすめします。
医療機関では生活習慣の適切なアドバイスを受けられることから、原因となる生活習慣に対して早めに対処できます。
また、自身喪失やパートナーとの関係悪化など、心理的な負担も早めの治療で防ぐことが可能です。
EDの症状が初期であるほど、バイアグラなど治療薬によって効率的にED治療をサポートすることができます。

なお、高血圧や糖尿病などの既存の健康問題がある方は、それらの疾患とEDの関連性を評価するために専門医の診察を受けることが重要です。
同様に、高血圧薬、抗うつ薬、前立腺治療薬などを服用している場合、それらがEDの原因となっている可能性もあるため、医師に相談しましょう。

EDの初期症状の早期発見と対処が重要

本記事で紹介したセルフチェック方法を活用して早期に症状に気づくことで、生活習慣の改善だけでも多くの場合、症状の進行を食い止めたり改善したりすることができます。特に喫煙、過度の飲酒、運動不足、不健康な食生活などの生活習慣を見直すことが効果的です。

症状が3ヶ月以上続く場合や、生活習慣の改善だけでは効果が見られない場合は、専門医への相談を検討しましょう。早期の適切な対応こそが、EDを克服し、健康的な性生活を取り戻すための第一歩です。